イッテルビウムは、ランタノイドの一員として多様な物理的および化学的特性を持ち、レーザー技術や原子時計などの先端技術において重要な役割を果たしています。その発見から現在まで、多くの分野での応用が進んでおり、今後もさらにその利用が拡大することが期待されます。
基本情報
和名 | イッテルビウム |
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英名 | Ytterbium |
語源 | スウェーデンのイッテルビー村(Ytterby) |
元素記号 | Yb |
原子番号 | 70 |
原子量 | 173.0 |
常温(25℃)での状態 | 固体(金属) |
色 | 灰白色 |
密度 | 6.965 g/cm3(20℃) |
融点 | 824℃ |
沸点 | 1193℃ |
発見者 | マリニャック(スイス)[1878年] |
含有鉱物 | ガドリン石 |
歴史
発見
イッテルビウムは1878年、スイスの化学者ジャン・シャルル・ガリサール・ド・マリニャックによって発見されました。
名前の由来
イッテルビウムはスウェーデンのイッテルビー村にちなんで名付けられています。この村は、他の多くの希土類元素が発見された場所でもあります。
主な用途
イッテルビウムは主に以下のような用途で使用されています。
レーザー技術
イッテルビウムをドープしたファイバーレーザーは、高出力で効率の良いレーザー光源として産業や医療分野で使用されています。
原子時計
イッテルビウムの原子は、非常に正確な時間測定を可能にする原子時計の基盤として利用されています。イッテルビウム原子時計は、非常に高い精度を誇ります。
合金材料
イッテルビウムを添加することで、特定の合金の強度や耐久性を向上させることができます。
化学研究
イッテルビウム化合物は、触媒として有機化学の分野で使用されることがあります。
化合物
主な特徴
- 銀白色の金属で、非常に柔らかく、加工しやすい
- 純粋なイッテルビウムは空気中で安定していますが、酸化されやすい
- 化学的に反応しやすく、酸や水と反応して水素を発生する
- 通常、+2または+3の酸化状態をとりますが、+2の状態が一般的
研究事例
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