STUDY

【動機付け】プライミング効果を上手く生かして効率的な勉強を!【無意識】

「オセロで使う駒は何色と何色ですか?」

「頭にパッと思い浮かんだ動物を言ってください」

何の動物を思い浮かべましたか?

「シマウマ」の人が多いのではないでしょうか。

これがプライミング効果です。

今回は、そのプライミング効果を使って、効率的に勉強する方法を紹介します。

プライミング効果とは?

冒頭で、すごく簡単にプライミング効果の紹介をしました。

ここでは、少し詳しくプライミング効果について説明していきます。

心理学の用語

「プライミング効果」というのは心理学で用いられる用語です。

このことからわかるように、プライミング効果を上手く使えば、自分や他人の心を操れるようになります。

ここでプライミング効果を覚えたら、友達に試してみてください。

無意識に起こるもの

プライミング効果は無意識下で起こります。

そう聞くと、使いこなすのが難しそうだなと思うかもしれません。

しかし、それは逆です。

やるべきことをすれば、プライミング効果は必ず起こります。

ですので、この記事で紹介したことを実践するだけで、プライミング効果の影響を受けることができます。

直接プライミング効果と間接プライミング効果

プライミング効果とは、先行刺激(プライマー)の提示によって、後からの刺激(ターゲット)の処理が促進あるいは抑制されることです。

これは、プライマーとターゲットの関係から、直接プライミング効果と間接プライミング効果に分類することができます。

直接プライミング効果

直接プライミング効果とは、プライマーとターゲットで同じ刺激が繰り返されることを指します。

これは、単語の虫食い問題で実験することができます。

たとえば、事前に「プログラミング」と単語を提示します。

その次に、「プ○○ラ〇ング」の〇に入る文字を聞きます。

すると、事前に単語の刺激を与えていなかった場合と比べて、正答率が上がります。

また、反応速度も上がります。

間接プライミング効果

間接プライミング効果とは、プライマーとターゲットが異なる場合に起きるプライミング効果のことです。

冒頭で皆さんに試したのは、こちらです。

たとえば、プライマーとして「夏」という単語の刺激を与えます。

その次に、「ヒマワリ」と「サクラ」が提示されると、「ヒマワリ」の方が早く語彙を処理できます。

プライミング効果の実験

プライミング効果を確かめる実験をいくつか紹介します。

高齢者を連想させる実験

これは、被験者に高齢者に関することをプライマーとして与え、その後の行動を観察するという実験です。

まず、被験者に高齢者を連想させるような「忘れっぽい」「灰色」などの単語を見せます。

このときに、全く関係ない単語を見せる被験者も用意します。

その後、被験者には「実験は終了した」と伝えて、長い廊下を経て帰ってもらいます。

すると、高齢者を連想させる単語を見せた被験者は、関係ない単語を見せた被験者たちと比べて、歩くスピードが遅くなったのです。

洗剤の香りで掃除を想起させる実験

これは、洗剤の香りを嗅いだ被験者の行動を観察するという実験です。

まず、被験者を無臭の部屋と洗剤の香りがする部屋に分けます。

そして、その部屋で食事をとってもらいます。

すると、洗剤の香りがする部屋にいた被験者は、無臭の部屋にいた被験者と比べて、3倍以上もテーブルを掃除し始めたのです。

日常で起きているプライミング効果

10回クイズ

これが一番わかりやすいと思います。

「ピザ」という刺激を与えておいて、「ひじ」を「ひざ」と言わせてみたり、「シャンデリア」という刺激を与えておいて、「白雪姫」を「シンデレラ」と言わせたりしたことありますよね。

それは、プライミング効果が起こっているため、間違えさせることができるのです。

店頭でのアンケート

たとえば、デパートの化粧品売り場の前で、商品券などと引き換えに、「美容に関するアンケート」をしてもらったとします。

そのアンケートの中に、

「あなたは美しくなりたいですか?」

という質問があれば、ほとんどの人が”はい”と答えます。

ここで、まんまと店の作戦に引っかかっているんですよね。

頭は潜在的に「美しくなりたい」と思ってしまったので、その化粧品売り場で化粧品を買う可能性が高くなります。

これもプライミング効果を利用した方法のひとつです。

プライミング効果の生かし方

「できる」と思い込ませる

プライマーとして、「~~できる」という刺激を与えれば、無意識に”できる”行動が促されます。

その方法として、

  • 「できる」を口癖にする
  • 目標を視覚化する
  • 前向きな言葉を使う人を周りに集める

などがあります。

したがって、言葉に出したら本当にそういう人間になるとか、目標を机の前に貼っておけば実現するとかというのは、あながち間違っていないのです。

また、Twitterなどで、勉強垢を作っている人は注意が必要です。

フォローしている人が前向きな発言をする人であれば、プラスに働くのですが、「~~できない」とか「~~が苦手」とかばかり言っている人をフォローしていると、それは逆効果です。

一度、フォローしている人を見直してみましょう。

集中できた状況を記録

毎日勉強する中で、集中できたことというのは必ずあるはずです。

その集中できた時刻や場所を記録していってください。

そうすれば、それと同じ状況で勉強するとき、「自分は集中できる」と思い込むことができます。

そして、そこで集中できれば、成功体験が増え、ますます集中できるようになります。

最後に

なかなか高校までの過程で、心理学は学びませんよね。

しかし、効率的な勉強をするために使える、心理学の内容はたくさんあります。

今回は、その中から「プライミング効果」を紹介しました。

ぜひ、ここで紹介した方法を試してみてください。