山口ラクトン化反応は、脂肪族カルボン酸と塩化2,4,6-トリクロロベンゾイル(TCBC、山口試薬)を化学反応させて混合無水物を生成し、化学量論量のDMAPの存在下でアルコールと反応させて、目的のエステルを生成するものである。
概要
- 高度に官能化されたエステルをマイルドに合成することができる
- 山口試薬(塩化2,4,6-トリクロロベンゾイル)とカルボン酸の混合無水物を形成した後、揮発分を除去し、化学量論量のDMAPの存在下でアルコールと無水物を反応させて目的のエステルを生成させる
歴史
1979年、山口勝らによって初めて報告された。
反応機構
脂肪族カルボン酸が山口試薬のカルボニル炭素に付加して混合無水物を形成し、これがDMAPに位置選択的に低障害炭素で攻撃されてアシル置換DMAPを生成する。この親電子性の高い物質が、次にアルコールに攻撃され、生成物のエステルが形成される。
脂肪族酸の反応に見られる位置選択性は、脂肪族カルボン酸が求核性であり、脂肪族無水物がDMAPやアルコールに対して求電子性であることから、対称的な脂肪族無水物のin situ生成で説明できると提案されている。
実験手順
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実験のコツ
応用例
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参考文献
関連書籍
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