REACTION

デス-マーチン酸化【Dess-Martin Oxidation】

デス-マーチン酸化は、第一級アルコールからアルデヒド、第二級アルコールからケトンを得られる。

概要

  • 常温(25℃)において、第一級アルコールをアルデヒドに、第二級アルコールをケトンに酸化する
  • 高い官能基許容性を備え、温和な条件で高い収率を期待できる6)

デスマーチン酸化

歴史

前駆体であるIBXは1893年に始めて合成された。

これをアセチル化して有機溶媒への溶解性を高めたDMP試薬は、Daniel Benjamin DessおよびJames Cullen Martinらによって1983年に報告された。

反応機構

ヨウ素(V)上で酢酸と原料アルコールが配位子交換を起こし、複合体を形成する。

α位の脱プロトン化を経由して酸化が起こり、アルデヒドまたはケトンを与える。

機構上、二等量の酢酸が生じるが、これに対してすら不安定な化合物であっても、ピリジンやNaHCO3などを緩衝目的に共存させることにより適用できる。

実験手順

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応用例

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参考文献

1) Dess, D. B.; Martin, J. C. J. Org. Chem. 1983, 48, 4155. DOI: 10.1021/jo00170a070

2) Dess, D. B.; Matrin, J. C. J. Am. Chem. Soc. 1991, 113, 7277. DOI: 10.1021/ja00019a027

3) Meyer, S. D.; Schreiber, S. L. J. Org. Chem. 1994, 59, 7549. DOI: 10.1021/jo00103a067

4) Stevenson, P. J.; Treacy, A. B. J. C. S. Perkin Trans. 2 1997, 589. DOI: 10.1039/a605253c

5) Schröckeneder, A.; Stichnoth, D.; Mayer, p.; Trauner, D. Beil. J. Org. Chem. 2012, 8, 1523. DOI: 10.3762/bjoc.8.172

6) Tohma, H.; Kita, Y. Adv. Synth. Catal. 2004, 346, 111. DOI:10.1002/adsc.200303203

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