高校で物理を習い始めて、有効数字という言葉を聞き、「は?」とあっている人も少なくないでしょう。
有効数字は、なかなかややこしいです。
最初のうちは、「なんでこうなるんだろう」と思うことがたくさんあると思います。
しかし、理解いてしまえば簡単です。
ここで理解してしまいましょう。
有効数字とは?
簡単に言えば、信頼できる数字のことです。
世の中にある数値は、すべて何かによって計測されたものです。
しかし、その計測するものの精度には限界があります。
そのため、小さな桁数になるほど、信頼性は減っていきます。
したがって、信頼できる桁数を決め、四捨五入してそれに合わせます。
これが有効数字です。有効桁数とも言います。
有効数字の数え方
更新をお待ちください。
次の数値の有効桁数を答えなさい
(1)156
(2)12.986
(3)0.002
有効数字の計算
足し算・引き算の場合
最も大きな桁に合わせます。
次の例を見てください。
1234.5+12.34
この答えは何だと思いますか?
このとき、有効桁数は左項が5桁で、右項が4桁です。
ですが、右項が小数第二位まであるのに対し、左項は小数第一位までしかありません。
足し算や引き算の場合は、桁数に注目します。
ですので、今回の答えは、少数第二位を四捨五入して小数第一位にしたものです。
すなわち、1246.8となります。
掛け算・割り算の場合
有効桁数が小さな方に合わせます。
次の例を見てください。
1234.5×12.34
先ほど紹介した例と扱っている数値は同じです。
ですが、この場合は、右項に合わせます。
なぜなら、左項の有効桁数が5桁なのに対し、右項の有効桁数は4桁だからです。
掛け算や割り算の場合は、各項の有効桁数に注目し、それが最も小さいものに合わせてください。
したがって、まともに計算すると1523.73となるのですが、答えとしては1524となります。
5桁目を四捨五入し、4桁にしました。
感覚で決めることも大事
ここまでは、かっちりとした有効桁数の決定の仕方を説明してきました。
高校生がテストで解答するときは、これに従ってください。
しかし、実験などをしていると、明らかにこのルールには収まらないときがあります。
このときは、自分で信頼できる桁数を見極めてください。
これは、感覚です。
この決め方はなかなか難しいので、基本的にルールに従っていればいいと思います。
最後に
有効数字は、たくさん使って慣れていきましょう。
自転車の運転と同じで、一度身に付けてしまえば、ずっと使えるようになります。
記事中の問題の解答です
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(2)5
(3)1