理系(特に化学系)の学生であれば、実験時に使用する試薬のSDSをまとめなければいけないということもあるのではないでしょうか。
しかし、SDSに載っている情報は多すぎて、何を抽出すればいいのかわからない人も多いお思います。
そこで、今回は私が実際に使っている、SDSのまとめ方を紹介します。
「SDSとは何ぞや」という方は、まずこちらの記事をお読みください。
SDSから抽出する項目
- 分子量(SDSには記載されていない場合あり)
- 物理状態
- 色
- 臭い
- pH
- 融点
- 沸点
- 密度(相対密度)
- 溶解度
- 急性毒性
- 応急措置
- 取扱い
多くの試薬の場合、上記の項目の情報は書き出すようにしています。
それぞれに意味があるので、その意味を確認していきましょう。
各情報を抽出する意味
物理的及び化学的性質
前章の「分子量~溶解度」に該当する部分です。
試薬の外見的特徴を掴む
実験結果の解析に用いる
急性毒性
急性毒性とは、LC50やLD50のことです。
ここでは詳しい説明を省きますが、要はこれだけを摂取したら50%の確率で死ぬよっていう値です。
しかし、これはあくまでも相対的に試薬の危険度を判断するために調べます。
この値を調べるのによく犠牲になってくれてるのは、ラットやウサギなどです。(たまーにヒトというのもありますが、、)
ヒトに対しては、値が変わってくるでしょう。
なので、他の試薬の値と比較しながら、どのくらい危険なのかを判断するようにしましょう。
10種類くらいのLC50・LD50を調べると、大体の基準を知ることができます。
応急措置
取扱い
参考文献の書き方
SDSを参照した場合は、以下のように参考文献を記載しましょう。
例)試薬:エタノール、SDS発行元:関東化学株式会社
参考文献
1)関東化学株式会社, “製品安全データシート エタノール”, 製品安全データシート(日本語版), 2020/08/24 改訂, SDSのURL, (参照 2020/11/26).
まとめ
ここで紹介したものは、あくまでも私の一例です。
迷っている方は、まずこれを参考にして、少しずつ自分なりのまとめ方を見つけてください。
SDSは「安全データシート」です。安全第一で試薬を取扱いましょう。