本記事では、『トヨタ生産方式-脱規模の経営をめざして-』を紹介します。
本書はおよそ50年前に発売された書籍ですが、現在でも強い人気があります。それは、現在の生産技術にも通ずる部分が多いからです。
生産技術に関わる人、製造業の経営者におすすめしたい一冊です。
書籍について
タイトル | トヨタ生産方式-脱規模の経営をめざして- |
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著者 | 大野耐一(トヨタ自動車工業(株) 元副社長) |
出版社 | ダイヤモンド社 |
刊行年 | 1978年 |
ページ数 | 232ページ |
価格 | 1700円(税抜) |
書籍の概要
現在、トヨタは日本を代表する企業の一つとなっている。そこまで成長した裏には徹底したムダの排除があった。
ムダの排除として有名なのは「かんばん」と「自働化」だ。これらのトヨタ生産方式を体系的にまとめたのがこの一冊である。
また、経営理念についても書かれており、製造業に関わる人のバイブル的な本だ。
1978年に初版が発売されて以降、現在に至るまで人気は続き、40万部を超える大ヒット作となっている。2025年5月時点では、なんと第120刷が販売されている。
書籍のポイント
製造業のエッセンスが凝縮
グローバルトップ企業である「トヨタ」が低成長時代を生き抜いてきた理由が詰まっている。
製造業に関わる人であれば、読んでおいて損はない。
考え方重視
本書は、具体的事例よりも考え方を重視して書かれている。
仮に「トヨタ」のやり方を丸パクリしても成果が出るとは限らない。しかし、考え方を知れば、何に対しても真似をすることができる。
プロの考え方を知ることこそが、成長への一歩である。
語録で要約
実は最後に著者の語録がついている。
これを読めば、この本で何を言いたいのか大体わかる。
時間のない人は、ここだけでも読んでほしい。2分で読める。
おすすめの人
生産技術に関わる人
生産技術に関わる上では必読本といえる。
仕事をしながら何度も読み返すべきバイブル。
製造の現場で働く人
現場で機械を扱っている人も読んでおくのがいいだろう。
現場の改善点を気づける人は、現場で働いている人である。
日々改善点を見つけ出し、それに取り組み続ける企業が成長する。
製造業の経営者
あくまでの企業の意思決定者は経営者である。
経営者が大野耐一の考え方を取り入れ、会社に浸透させることが重要だ。
まとめ
生産技術における名著『トヨタ生産方式-脱規模の経営をめざして-』を紹介した。
本書は、これからも長く読まれる本であろう。
昔の本というと抵抗感を感じる人もいるだろうが、ほとんどの内容が今にも通ずるのでぜひ手に取ってみてほしい。
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