甲種危険物取扱者は、すべての危険物(第1類〜第6類)を取り扱い・管理できる国家資格です。消防法に基づく資格で、工場・化学プラント・研究所などでの必須資格として高く評価されています。
受験資格
以下のいずれかを満たす必要があります:
- 大学等で化学に関する学科を修めて卒業
- 乙種危険物取扱者のいずれかを取得し、2年以上の実務経験がある
- その他、化学に関する専門知識を有する者と認められた場合
試験の概要
項目 | 内容 |
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試験科目 |
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試験時間 | 全科目で2時間30分程度 |
合格基準 | 各科目60%以上かつ、全体で60%以上 |
合格率 | 約25〜30% |
出題傾向と対策
- 法令:記憶中心。各種法規・届出・立入検査・貯蔵量などの暗記がカギ。
- 物理・化学:大学レベルの基礎化学が必要。理系出身者に有利。
- 性質と消火法:危険物の分類、性状、引火点、反応性など。暗記と理解のバランスが必要。
おすすめの勉強法
- まずは市販の過去問題集を1冊選んで繰り返す。
- 「法令」は語呂合わせや図表で記憶定着を図る。
- 「物理・化学」は計算問題も出るため、化学反応式やモル計算に慣れる。
- 「性質と消火法」は危険物の分類ごとにまとめノートを作る。
おすすめ参考書
- 甲種危険物取扱者試験 合格テキスト(オーム社)
- 過去問題集 甲種(工藤政孝 著)
- よくわかる 甲種危険物(弘文社)
試験の申し込みと実施日
- 全国の都道府県で実施(消防試験研究センターにて申請)
- 原則として毎月1回程度開催(都道府県により異なる)
- Web申請も可能
甲種取得のメリット
- 乙種の全類を一括でカバーできる
- 化学業界・製造業・研究職での評価が高い
- 一部の昇進や資格手当の条件になる場合も
まとめ
甲種危険物取扱者は、化学の専門知識を活かして全ての危険物を管理できる唯一の資格です。
理系出身者にとっては大きなアドバンテージとなるほか、就職・転職でもプラス評価を得られます。
自分の専門性を証明するためにも、しっかりと対策して合格を目指しましょう!