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バックワルド・ハートウィグ カップリング【Buchwald-Hartwig Coupling】

バックワルド・ハートウィグ カップリングは、塩基の存在下、ハロゲン化アリールまたはハロゲン化ビニル(またはトリフラート)とアミンとのパラジウム触媒反応であり、それぞれエナミンまたはアニリンが得られる。

概要

  • 塩基の存在下、ハロゲン化アリールまたはハロゲン化ビニル(またはトリフラート)とアミンとのパラジウム触媒反応

歴史

1990年代にStephen L. BuchwaldとJohn F. Hartwigが独自に開発したことから命名された。

反応機構

 

実験手順

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実験のコツ

 

発展

配位子の設計

バックワルド・ハートウィグ カップリングでは、ジアルキルバイアリールホスホラン配位子が用いられることが多い。バックワルド配位子とも呼ばれる。

配位子の構造には、以下の意味があると考えられている。

溶媒

一般的には、トルエンや1,4-ジオキサンが多く用いられる。1,4-ジオキサンは毒性があることから、ジブチルエーテルが代用とされる場合もある。そのほかには、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、ヂメチルエタンも用いることができる。

トルエンが最も使われる理由は、反応で生成される無機ヨウ化物塩が溶けないためである。一方、無機塩基を用いる場合は、アルコール系の溶媒が使われる。

さらに、トルエンのような非極性溶媒にt-BuOHを混ぜておくと、反応の進行を促進する。この効果は、DMSO、DMF、DMAでも期待できる。

他には、α,α,α-トリフルオロトルエンも有用である。

塩基

よく用いられる塩基の長所と短所をまとめた。

NaOt-Bu

長所:

短所:

LiHMDS

長所:

短所:

Cs2CO3

長所:

短所:

K3PO4, K2CO3

長所:

短所:

応用例

 

参考文献

<Original Publication>

Frederic PaulJoe; PattJohn F. Hartwig, “Palladium-catalyzed formation of carbon-nitrogen bonds. Reaction intermediates and catalyst improvements in the hetero cross-coupling of aryl halides and tin amides”, J. Am. Chem. Soc., 1994, 116, 13, 5969–5970. DOI: 10.1021/ja00092a058

Anil S. Guram; Stephen L. Buchwald, “Palladium-Catalyzed Aromatic Aminations with in situ Generated Aminostannanes”, J. Am. Chem. Soc., 1994, 116, 17, 7901-7902. DOI: 10.1021/ja00096a059

<Review>

David S. Surry; Stephen L. Buchwald, “Biaryl Phosphane Ligands in Palladium-Catalyzed Amination”, Angew. Chem. Int. Ed., 2008, 47, 6338-6361. DOI: 10.1002/anie.200800497

David S. Surry; Stephen L. Buchwald, “Dialkylbiaryl phosphines in Pd-catalyzed amination: a user’s guide”, Chem. Sci., 2011, 2, 27-50.

<Related Publication>

Jiaqi TianGaobo; WangZheng-Hang; QiJing Ma, “Ligand Effects of BrettPhos and RuPhos on Rate-Limiting Steps in Buchwald–Hartwig Amination Reaction Due to the Modulation of Steric Hindrance and Electronic Structure”, ACS Omega, 2020, 5, 34, 21385-21391. DOI: 10.1021/acsomega.0c01528

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