ユウロピウム(Europium)は、希土類元素の一つで、周期表のランタノイド系列に属する化学元素です。元素記号はEu、原子番号は63です。ユウロピウムは、特に蛍光体やレーザーの分野で広く利用されています。
基本情報
和名 | ユウロピウム |
---|---|
英名 | Europium |
語源 | ヨーロッパ (Europe) |
元素記号 | Eu |
原子番号 | 63 |
原子量 | 152.0 |
常温(25℃)での状態 | 固体(金属) |
色 | 銀白色 |
密度 | 5.243 g/cm3(20℃) |
融点 | 822℃ |
沸点 | 1597℃ |
発見者 | ドマルセ(フランス)[1896年] |
含有鉱物 | - |
歴史
発見
名前の由来
ヨーロッパ大陸にちなんで、”Europium”と名付けられました。
主な用途
蛍光体
ユウロピウムの+3イオン(Eu^3+)は、赤色蛍光体としてテレビやコンピュータディスプレイ、蛍光灯などに使用されます。これにより、高品質の赤色が得られます。
ユウロピウムの+2イオン(Eu^2+)は、青色蛍光体として利用されることがあります。
レーザー材料
ユウロピウムは、レーザー材料としても使用されることがあります。特に固体レーザーの添加剤として利用されます。
原子炉の制御材
ユウロピウムは、中性子を吸収する能力が高いため、原子炉の制御材としても利用されます。
化学研究
ユウロピウム化合物は、化学分析や研究において蛍光標識剤として使用されます。
生成方法
ユウロピウムは、自然界では鉱石中に微量存在します。主にバストネサイトやモナズ石などの希土類鉱石から抽出されます。地殻中の存在量は少ないですが、他の希土類元素と同様に鉱床で発見されることが多いです。
化合物
酸化ユウロピウム(II) (EuO)
酸化ユウロピウム(III) (Eu2O3) – セスキ酸化ユウロピウム
塩化ユウロピウム(II) (EuCl2)
硫化ユウロピウム(II) (EuS)
セレン化ユウロピウム(II) (EuSe)
テルル化ユウロピウム(II) (EuTe)
オキシ塩化ユウロピウム (EuOCl)
硫酸ユウロピウム(III) (Eu2S3O12)
硝酸ユウロピウム(III) (EuN3O9)
酢酸ユウロピウム(III) (EuC6H9O6)
主な特徴
- 蛍光体やレーザー材料として重要な役割を果たす
- 化学的には活性であり、主に+3の酸化状態を取る
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