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【元素図鑑】カドミウム Cd【イタイイタイ病の原因】

カドミウムに関する情報をまとめました。

元素図鑑

カドミウムの基本情報

和名 カドミウム
英名 Cadmium
語源 フェニキア神話の王子カドムス (Cadmus)
元素記号 Cd
原子番号 48
原子量 112.4
常温(25℃)での状態 固体(金属)
銀白色
臭い
密度 8.650 g/cm3
融点 321.03℃
沸点 767℃
発見者 シュトロマイヤー(ドイツ)[1817年]
含有鉱物 菱亜鉛鉱(̚カドミア)

カドミウムの主な特徴

カドミウムの歴史

発見

カドミウムは1817年、ドイツの化学者フリードリヒ・シュトロマイヤー(Friedrich Stromeyer)によって発見されました。

亜鉛化合物を精製していた際、従来知られていたものとは異なる性質を持つ不純物の存在に気づき、新元素として単離しました。

同年、カール・ヘルマン(Karl Samuel Leberecht Hermann)も独自に同元素を報告しています。

名前の由来

元素名「カドミウム(Cadmium)」は、ラテン語の「cadmia(亜鉛鉱)」に由来します。

古代では亜鉛鉱から採取された物質を「cadmia」と呼んでおり、カドミウムがこの鉱石の副産物として発見されたことにちなみます。

カドミウムの主な用途

カドミウムは毒性を持つ一方で、以下のような用途で工業的に利用されてきました:

カドミウムの生成方法

カドミウムは天然に単独鉱として存在することは稀であり、主に以下のようにして得られます:

精製後はインゴットや粉末として供給され、電池・顔料・メッキ用などの用途に利用されます。

カドミウムを含む化合物

カドミウムは主に+2価の化合物を形成し、以下のような重要な化合物があります:

これらの化合物は水溶性が高く毒性が強いため、取り扱いには厳重な管理が必要です。

カドミウムに関わる研究事例

カドミウムに関する研究は以下の分野で進められています:

参考図書

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